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真宗大谷派(東本願寺)女性室 あいあうNET


第18回 女性会議 報告記事




2017年度 第18回 2018年5月7日(月)〜8日(火)開催


日 時 2018年5月7日(月)13時〜8日(火)11時30分
会 場 真宗本廟 研修道場
テーマ 一人に立つ 
〜聖教に見る性差別を考える〜
主 催 解放運動推進本部 女性室




 2018年5月7日〜8日にかけて、第18回「女性会議」が研修道場道で開催されました。日本中世史・古代中世仏教史研究者である平雅行氏(大阪大学名誉教授・京都学園大学名誉教授)を講師に、二日間にわたり講義と座談、協議を行いました。参加者は32名です。

 女性室では、一昨年の女性会議において参加者一同から提出された「要望書」を契機として、昨年の女性会議で「五障・三従」「変成男子」「女人結界と女人成仏」といった問題を手がかりに、日本仏教が女性に対しどのように教えを説いてきたかを学ぶなど、お聖教と性差別の問題について、様々な検討を行っています。

 今回の女性会議では「一人に立つ〜聖教に見る性差別を考える〜」をテーマに、女性がどのような存在として語られ、救済の対象となってきたのかを学びました。

 初日、平氏は日本仏教と性差別を考える上で注意すべき前提として、言葉の世界における性差別と社会における実体的な性差別が必ずしも合致しないことを指摘されました。その上で、古代から中世における家父長制家族の成立過程をはじめとして、日本仏教と世俗社会が女性差別を受容し、深化・定着していく経緯をたどり差別と救済がセットとなった「差別的救済論」の背景の問題点について丁寧に講義を行いました。また、旧仏教と鎌倉仏教における女人往生について述べる中で、法然・親鸞の教えが女人往生というよりも、むしろ機根平等を説くことに主眼があるとしました。その後の質疑応答を兼ねた全体座談では、参加者から講師へ積極的な質問がありました。

 2日目の講義では、中世の女性と仏教を在俗出家の例を挙げて解説。戦国期には家父長制家族の広範な成立により、女人罪業観の言説が社会的に浸透し受容されていく過程を説明されました。その後の全体協議では、講師から「改革なくして伝統は守れない」という指摘があり、参加者の感想にはこの指摘に多く頷く声が寄せられました。