女性室公開講座

開催要項 〈大聖寺会場〉 2019年4月18日(木)~19日(金)

  「ことに女人の身は内に五障あり外に三従ありて さわりおもく罪深きがゆえに・・・」この言葉はある寺院で毎月開かれる御講で拝読される御消息の一節です。この御消息を聞いた女性から「お参りのたびに思うことだけど、正直いい気持ちがしない…」と言われたことがあります。男性より女性のほうが罪深いのでしょうか。

 大聖寺教区では、毎月5つの組(東・西・南・北・中)ごとに開催される相続講の御講(組講)や在所ごとの御講において、御消息が拝読されています。どのような思いで今日まで伝えられてきたのでしょうか。一度立ち止まって、大切に読まれ続けてきた歴史から、その内容を確かめ今後の歩みにしたいと思います。

 今年度の女性室公開講座は、北陸連区差別問題研修会と併せて開催いたします。大聖寺教区で拝読される御消息を通じて、性差別の問題や時代社会に追従してきた教えの問題をともに訪ねましょう。 性別、年齢や僧籍の有無を問わず、一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。

※御消息…宗主からのお手紙。特に第8代蓮如上人のお手紙を御文という。また、当時の御消息は御講にあてた御礼金の領収証・御講開設の許状・善知識としての「ご法主」からの御教化という意味合いがある。

日時 2019年4月18日(木)13時~18時30分(受付12時)
*北陸連区差別問題研修4月19日と併せて1泊2日

場所 山代温泉「瑠璃光」(〒922-0295石川県加賀市山代温泉19-58-1/TEL 0761-77-2323)

テーマ 「浄土を願う」~御文・御消息から問われる私~

講師 菱木政晴さん(元同朋大学特別任用教授・真宗大谷派僧侶)

参加費 1,000円(会場費・資料代等)

主催 真宗大谷派解放運動推進本部女性室・大聖寺教区女性室公開講座実行委員会

報告記事

2018年度開催記事 〈大聖寺会場〉 2019年4月18日(木)~19日(金)

女性室「女性室公開講座大聖寺会場」開催
浄土を願う~御文・御消息から問われる私~

 4月18日、「女性室公開講座大聖寺会場」が山代温泉瑠璃光(石川県加賀市)を会場に行われ、「浄土を願う~御文・御消息から問われる私~」のテーマのもと、約100名が参加しました。今回の公開講座は、18~19日に開催された第41回北陸連区差別問題研修会との共催となりました。大聖寺教区において毎月の御講で読まれている御消息に「ことに女人の身は内に五障あり外に三従ありて さわりおもく罪深きがゆえに…」の一節があり、ある女性の「お参りのたびに思うことだけど、正直いい気持ちがしない…」という声をきっかけとして、今回のテーマが設定されました。

 はじめに大聖寺教区の実行委員会から趣旨説明があり、ある日の御講の様子がパワーポイントを使って上映されました。世話方さんやお参りの女性、僧侶たちの会話を写真や絵とあわせ吹き替えの声も入れて表現され、とてもわかりやすいと好評でした。

 講師の菱木政晴氏(元同朋大学特別任用教授)は、「自己こそ自分の主である」という釈尊のことばを紹介し、「「雑行を棄てて本願に帰す」ことが、あらゆる差別と抑圧の解決の鍵だ」と述べ、第三十五願や五障三従、変成男子について経典にたずねました。また現実に起こっている性差別について語り、なかでも「男女がともに担うべき家事・育児・介護を女性だけに負担させるのは労働の搾取であり、女性に不利益をもたらしている社会のしくみを変えていかなければならない」と強調されました。

 参加者からは「(業)という言葉で女性が立ち上がる力や疑問をもつことを奪ってきたのではないか」「差別がいけないというのはわかっているが、これまで何が差別かわからなかった。社会のしくみ、環境という視点を初めて知った」等の意見が出されました。

2017年度開催記事 〈京都会場〉 2018年2月23日(金)

日 時 2018年2月23日(金)16時~
会 場 しんらん交流館
テーマ 分断と沈黙を超えて -沖縄と女性-
講 師 三上智恵さん(ジャーナリスト・映画監督)

 2018年2月23日、しんらん交流館において「分断と沈黙を超えて―沖縄と女性―」をテーマに、2017年度女性室公開講座が開催され、百名を超える参加がありました。講師にジャーナリストであり、映画監督として沖縄を拠点にさまざまなメッセージを発信している三上智恵氏を迎え、氏の監督作品『標的の島~風かたか~』を上映後、講演がありました。

 上映に先立ち、はじめに藤内明子女性室スタッフから、「繰り返される市民、とりわけ女性への暴力的な犯罪、高い貧困率、基地を巡る分断と沈黙。現代の沖縄が抱えるこれらの問題は、あきらかな加重負担である基地の存在は勿論のこと、本土に暮らす私たちの沖縄への無知や無関心にもその一因があるのではないか」と開催の趣旨と願いが述べられました。

 今回上映の作品は、三上氏の前二作(『標的の村』『戦場(いくさば)ぬ止(とぅどぅ)み』)に続く基地や自衛隊の配備に揺れ動く沖縄を取材したドキュメント映画で、辺野古や高江に集まる人々の緊張感に満ちた映像が続きます。その一方で、島に根付き、いのちをつないでいこうとする女性たちの姿にも焦点があてられ、映画の題である〈風(かじ)かたか(風よけ)〉に込められた願いがさらに増幅されて伝わってきます。

 上映後、三上氏から映画制作への思いや撮影にまつわる話、また現在取り組んでいる次回作の紹介がありました。また、「辺野古の海が埋められてうれしく思う人はいない。仕方なく容認している人を賛成派といわないでほしい。決して賛成反対という二項対立ではない」「民主主義が壊れつつあると、沖縄が警鐘を鳴らしていることに日本中の人に気づいてほしい」等、他県の人たちの無関心さ、伝わらないもどかしさを訴えました。参加者からは「つらくて泣きながら見ました。”反対と言えなくしてしまうこと″が日本の状況そのものだと思います」「女性室公開講座の新たな展開としてよかった」等の感想が寄せられ、一人ひとりがどう考え行動するべきか、深く考えさせられる講座となりました。また、今回初めて「女性室」を知ったという声があり、今後、広報展開の方法も課題となりました。