女性会議

開催要項 2021年4月13日(火)

 一昨年の女性会議では、近世・近代教学の中で語られてきた女性観について、福島栄寿氏を講師に迎え学びました。昨年度はコロナ禍により開催できなかったため、企画内容を継続し、今年度はしんらん交流館大谷ホールを会場に単日開催とします。
 現代を生きる私たちのありようは、歴史から切り離されたものではなく、それぞれの時代を生きた女性たちの生きざまや歩みによって積み重ねられ、形づくられてきました。今回の女性会議は2019年に発行した『女性史に学ぶ学習資料集』をテキストとし、真宗大谷派における女性たちと男女平等参画への歩みを振り返り、私たちの未来につながる一歩にしたいと思います。
 皆さまのご参加をお待ちしています。

日時 2021年4月13日(火)10時30分~17時

場所 しんらん交流館

講師 見義悦子さん ・山内小夜子さん

テキスト 『女性史に学ぶ学習資料集』(真宗大谷派 解放運動推進本部 女性室)【1,200円税別】購入はコチラ

定員 30名 *男女は問いません

詳細 開催要項はコチラ(PDF)

主催 真宗大谷派 解放運動推進本部女性室(075-371-9247)

報告記事

2018年度開催記事 2019年5月8日~9日開催

第19回「女性会議」開催
一人に立つ~近代教学の女性観~

 2019年5月8日から9日にかけて、第19回「女性会議」が真宗本廟研修道場で開催されました。近代日本仏教史・近代日本思想史の研究者である福島栄寿氏(大谷大学教授)を講師に、2日間にわたり講義と座談、協議が行われ、24名が参加しました。

 第17回ならびに第18回の女性会議では、第16回の女性会議において参加者一同から提出された「要望書」を契機として、日本の中世における仏教の女性観を学んできました。それを受けた今回の女性会議では「一人に立つ~近代教学の女性観~」をテーマに、明治・大正時代から戦後の同朋会運動以降における、真宗大谷派教団の女性教化の歴史、女性観を学びました。

 初日、福島氏は明治期以降から昭和戦中期にかけての女性教化を通史的に概観する中で、『精神界』の姉妹誌であった『家庭』などにおける近代教学者の教説が、存覚の『女人往生聞書』や江戸期の伝統的「坊守訓」の偏った女性観を前提として女性救済を語るものであり、それらが従来の「変成男子」理解を助長するものだったことを指摘しました。その後の質疑応答を兼ねた全体座談では、参加者から講師へ積極的な質問がありました。

 2日目の講義では、戦後から現代における女性教化の言説を概観しました。福島氏は2日間の講義のまとめとして、「明治維新から150年が経過する中で通底音のように流れ続けているのは「五障三従」という偏見に基づく女性教化の教説で、その教説が幾度も繰り返されてきた」と述べ、それらが「家族形態の変化や性的少数者の権利尊重と差別解消への意識が高まる現代社会では通用しない」と指摘されました。また全体協議では、講義の動画配信や広報の工夫など様々な意見が出ました。最後に、人権週間ギャラリー展における「パネル差し替え」にかかる説明責任と、女性差別問題への宗門としての実効性ある取り組みを求める、参加者一同による要望書が出されました。

2017年度開催記事 2018年5月7日(月)~8日(火)開催

第18回「女性会議」開催
一人に立つ ~聖教に見る性差別を考える~ 

 2018年5月7日~8日にかけて、第18回「女性会議」が研修道場道で開催されました。日本中世史・古代中世仏教史研究者である平雅行氏(大阪大学名誉教授・京都学園大学名誉教授)を講師に、二日間にわたり講義と座談、協議を行いました。参加者は32名です。

 女性室では、一昨年の女性会議において参加者一同から提出された「要望書」を契機として、昨年の女性会議で「五障・三従」「変成男子」「女人結界と女人成仏」といった問題を手がかりに、日本仏教が女性に対しどのように教えを説いてきたかを学ぶなど、お聖教と性差別の問題について、様々な検討を行っています。

 今回の女性会議では「一人に立つ~聖教に見る性差別を考える~」をテーマに、女性がどのような存在として語られ、救済の対象となってきたのかを学びました。

 初日、平氏は日本仏教と性差別を考える上で注意すべき前提として、言葉の世界における性差別と社会における実体的な性差別が必ずしも合致しないことを指摘されました。その上で、古代から中世における家父長制家族の成立過程をはじめとして、日本仏教と世俗社会が女性差別を受容し、深化・定着していく経緯をたどり差別と救済がセットとなった「差別的救済論」の背景の問題点について丁寧に講義を行いました。また、旧仏教と鎌倉仏教における女人往生について述べる中で、法然・親鸞の教えが女人往生というよりも、むしろ機根平等を説くことに主眼があるとしました。その後の質疑応答を兼ねた全体座談では、参加者から講師へ積極的な質問がありました。

 2日目の講義では、中世の女性と仏教を在俗出家の例を挙げて解説。戦国期には家父長制家族の広範な成立により、女人罪業観の言説が社会的に浸透し受容されていく過程を説明されました。その後の全体協議では、講師から「改革なくして伝統は守れない」という指摘があり、参加者の感想にはこの指摘に多く頷く声が寄せられました。